イスラム圏の国では7月30日からイスラム教のお祭りイードが行われています。
正式名称はイード・アル=アドハー
旧約聖書「創世記」イサクの燔祭に因んだお祭りです。

以下イサクの燔祭の簡単な説明
イスラム教・ユダヤ教・キリスト教は今の世界では全く異質の宗教に見えますが、
実は信仰する神は同じ。ただ、神からのメッセージの受け取り方が異なるため、異なった形態の宗教として信仰されています。
旧約聖書「創世記」に登場するエイブラハムは神によって選ばれた人類救済の預言者であり、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教それぞれからの信者から預言者として敬われています。

エイブラハムはなかなか子宝に恵まれず、第1子のイシュマエルが生まれたのは彼が86歳の時
初孫どころか初ひ孫の年齢に生まれた子供です。そして第2子のイサクが生まれたのは彼が100歳の時
現代でいうところの初やしゃ孫の年齢。(出産時、妻のサラは89歳)
ある日、そんな大切な子供であるイサクを生贄に捧げよとの言葉を神から受けます。
神の言葉に従ったエイブラハムはイサクを連れて献上のため山へ向かいます。

生贄となるものがないことにイサクは疑問を抱きますが、直ぐに自分が生贄になる事を悟り、無抵抗で祭壇の上に載せられます。
エイブラハムが祭壇のイサクにナイフを振り下ろそうとしたその瞬間、天からの使いが彼の手を止めます。
そして、生贄として捧げるはずだったイサクの代わりに茂みにいた雄羊を捧げたのでした。


この話は様々な解釈がありますが、定説としてはエイブラハムとイサクの神への忠誠心。
生贄に人を捧げるのではなく羊を捧げましょうという話。

イスラム教のイードはエイブラハムのこの話をもとにしています。羊を生贄に捧げて、貧しい人にも食べ物を分け与え、家族みんなで集まりましょうというお祭りです。

基本的には家族や親せきなどの身内で集まるお祭りのため、この期間はほとんどの店が休みとなり、街はガラガラに空きます。
雰囲気でいうと、日本でいう大晦日と1月1日みたいなものかな?と思ったらそれは今年だけのよう。
今年はコロナで自粛ムードですが、例年は大々的にイードを祝い、町中で羊の鳴き声と臭いが
するらしいです。


イードのメイン行事は羊を丸々一頭生贄として捧げて、その肉を余すことなく使います。
肉は親せきや貧しい人々に分け与えられます。売るのは絶対ダメ
この行事で大きな羊を使うことが誇りであり、多くの家はこの日のためにお金を貯めます。

モロッコの各地を自転車で走っている時に羊を見かけましたが、この日のために育てられる羊は多いのでしょう。
イードの時期が近づくと、羊を乗せたトラックが田舎から都市部に向けてせわしなく走っている姿を見かけます。
道路沿いを歩いていると数分に1度「メェー」という声がトラックから聞こえるほど。

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イードが近づくと各地で羊の特設市場が開設されます。


・羊の値段
市場では羊の大きさで値段が決まります。
写真に写るこの立派な羊は2300DH(約25000円)で競り落とされました。
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イードの時期はこのように車に乗せて羊を持ち帰ります。
※これはタクシーに羊を積んでいます。


犠牲祭というと恐ろしいイメージを持つ人もいますが、イスラム教のイードは生贄の意味合いよりも貧しい人への救済、人々が助け合うことの大切さを再認識する大切な日
ラマダーンと並ぶイスラム教の中でも最も重要なイベントです。


運良くエッサウィラで招かれて家で食べられました。
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羊のタジン

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羊のグリル

当然新鮮な羊肉なので、臭みが全くありません。